VENTUS BLUEの2代目シャフト、24 VENTUS BLUE。
これまでVENTUSのBLUE系シャフトは、ノーマルなVENTUS BLUEとより剛性感を持たせたVENTUS TR BLUEが発売されていて、BLACKより少しだけしなりが欲しい人に人気のシャフトで、ツアープロでも重用されています。
そんな中、ノーマルなVENTUS BLURの2代目として発売されたのが24 VENTUS BLUE。初代と2代目でどのような違いがあるか、また、どのようなゴルファーにフィットするのか、4つのポイントで解説していきます。
ポイント① 全体剛性がアップしている
VENTUSは、高弾性素材をバイアス層(ななめ向き)に積層するVeloCoreテクノロジーにより、インパクト時の捩れが抑えられるのが特徴です。
SPEEDERが走り系シャフトなのに対して、VENTUSは粘り系シャフトとして、ハードヒッターを中心に人気があります。
2代目では素材のアップグレードが図られています。
更なる安定性とボールスピードの向上を実現しました。
BLUEの特徴とも言える中元調子は維持していますが、剛性を高めてあります。
以下は、新旧モデルの剛性を比較したものです。
モデル | 先 | 先中 | 中 | 中元 | 元 |
---|---|---|---|---|---|
VENTUS BLUE (初代 :2020年) |
10 | 9 | 5 | 4 | 2 |
24 VENTUS BLUE (2代目:2024年) |
10 | 9 | 6 | 5 | 3 |
先端側は変わりませんが、中~元にかけて1ポイントずつ剛性が増しています。
スペック | 初代 | 2代目 |
---|---|---|
50 R | 3.7 | 3.7 |
50 S | 3.3 | 3.5 |
50 X | ー | 3.3 |
60 S | 3.1 | 3.3 |
60 X | 3.1 | 3.1 |
70 S | 3.0 | 3.0 |
70 X | 2.9 | 2.9 |
トルクを見ると、50 Sと60 Sでは逆にトルクが増して(捩れやすい)いますので、柔らかいのか?硬いのか?惑わせますが、トルクは捩れ、剛性はしなりと考えれば、2代目(24 VENTUS BLUE)の方が硬くなっているということになります。
こちらの試打動画でも、「初代BLUEより硬く感じる。その分、曲がらなくなる。2代目は手元と先端の硬さの差が少ない。」と感想を述べられています。
実際、先程紹介した新旧モデルの剛性を比較した表を見ても、先端側と手元側の剛性差が小さくなっています。
初代BLUEユーザーであれば、以下のニーズや悩みがある方にフィットしそうです。
- 少し粘り・しっかり感が欲しい方
- 先端の動きや当たり負けを抑えたい方
- 振り遅れ気味の方
TR BLUEユーザーであれば、上記の反対ということになります。
ポイント② テンポが速い人が、タイミングを取りやすい
キックポイントは中元のままですが、全体的な剛性の持たせ方に違いがありますので、当然ながらしなり具合いにも違いがあります。
一般的に、柔らかいシャフトは切り返しがスローな方向けで、硬いシャフトは切り返しがクイックな方向けです。
2代目(24 VENTUS BLUE)では剛性が増していますので、切り返しがクイックな方が、よりタイミングが合いやすくなっています。
こちらのプロによる試打動画でも、「2代目のVENTUSは、先端部分が硬くなったような気がする。ちょっと走る感じがある。初代は手元がぐにゅんという感じがあって、先端が動かない。」と述べられています。
2代目ではしなり戻りを活かせていますので、恐らく、プロの早い切り返しにタイミングが合ったことで、シャフトがより本来の働きをしてくれているようです。
ポイント③ 先端の剛性がアップ
全体的に剛性がアップしていますが、VeloCore PLUSに進化したことで、先端の剛性もアップしています。
先端の剛性がアップすることで、以下の効果が期待されます。
- インパクトの際に当たり負けしない → ボールスピードがアップ
- スイング中に捩れにくい → 弾道の安定性・方向性がアップ
ただ、本質的にノーマルBLUEという位置づけは変わりません。VENTUSは基本的にハードヒッター向けのシャフトですから、基本性能として低弾道・低スピン・つかまり弱めです。
初代BLUEと比べてどうかと言えば、先端剛性は高めてありますので、上がる・つかまるシャフトと思えますが、これはゴルファーによって得られる結果は違ってきます。
剛性感が変わったことによる大きな違いとして、タイミングの違いが挙げられます。これが合う・合わないで、しなり戻りを活かせるかどうかに差が出ます。
ポイント④ 球が上がる、つかまるは、切り返しとスイングスピード次第!?
再び先程のプロによる試打動画です。この中で「初代よりも上がる」と評価されています。
シャフトの剛性の違いからすると真逆の評価となっていますが、これこそタイミングの違いから生まれる結果と言って良いでしょう。
剛性感の違いにより、しなり具合いは変わっていますので、タイミング(切り返し・スイングスピード)が初代と2代目でどちらの方が合うかは、試打して確認しておきたいポイントです。