テーラーメイドのアスリートゴルファー向けアイアンであるPシリーズから、2023年1月に3機種がリニューアルとなっています。
P770、P7MC、P7MB 2023アイアンのUSモデルについて違いをまとめました。
Pシリーズ アイアン USモデルの3機種
こちらが2023年1月に発売のPシリーズアイアン3機種です。
- P770アイアン
- P7MCアイアン
- P7MBアイアン
Pの後が数字だけのモデルは、ブレード長を表していまして、これまでP730、P750、P760、P770、P790が発売されています。
こうみるとP770は長い方となりますが、それでも小ぶりでロフトが寝ていて、上級者をコアターゲットとするアイアンです。
P7MC、P7MBは、MCがMuscle Cavity(マッスルキャビティ)、MBがMuslce Back(マッスルバック)を表していて、同じ軟鉄鍛造ながらバックフェースの形状が大きく異なっています。
やさしい順にならべると、P770 < P7MC < P7MB となりますが、P770とP7MCは差があります。
モデル | 特徴 |
---|---|
P770 | 軟鉄ボディにクロモリフェースの中空アイアン。 7番のロフト角が33°で、上級者向けながらやや寛容性と飛距離性能がある。 |
P7MC | 軟鉄鍛造で、ややキャビティ形状のアイアン。 打感・操作性に拘る上級者向けで、P7MBより寛容性がある。 |
P7MB | 軟鉄鍛造のマッスルバックアイアン。 打感・操作性に拘る上級者向けで、テーラーメイドの最上位モデル。 |
P770・P7MC・P7MBアイアン 2023 USモデルの弾道・テクノロジーの違い
弾道の違いを比較
モデル | P770 | P7MC | P7MB |
---|---|---|---|
打ち出し | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | ★☆☆☆☆ |
スピン量 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
飛距離 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
寛容性 | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ |
操作性 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ |
テーラーメイドのアイアンは、M、SIM、ステルスといったワールド展開しているモデルとPシリーズに分かれています。
ワールド展開しているモデルのアイアンは、ウッドとは打って変わってコアターゲット層がアベレージゴルファーとなっています。そのため飛距離性能と寛容性に優れています。反対に言えば、球を操ったり、グリーンできっちり止めるような使い方には向いていません。
一方、Pシリーズのアイアンはアスリートゴルファー向けとなりまして、グースはほぼなく、自分の力量で高さと飛距離を出せて、ターゲットをデッドに狙いに行くゴルファーに適しています。
とは言え、同じPシリーズのアイアンでも、形状・ヘッドサイズ・ロフト設置などに違いがあり、中級者にも好まれているモデルもあります。
P770アイアンは、今回の3機種の中で、唯一、中空構造が採用されていて、アスリート向けとしては飛距離性能と寛容性が備わっています。スキルのある年配ゴルファー、飛距離が出にくい中・上級者が使いやすいアイアンです。
一方、P7MC、P7MBアイアンは、PGAツアーでも使われているアイアンで、軟鉄鍛造による打感の良さ、コンパクトなヘッドによる操作性が備わっていて、上級者に好まれます。
両者を比べると、P7MCの方はキャビティバックになっている分、寛容性と球の上がりやすさがあり、少しだけやさしさがあります。

打感やレスポンスを重視する方は、MCかMB!
テクノロジー・形状の違いを比較
モデル | P770 | P7MC | P7MB |
---|---|---|---|
形状 | 中空 | 弱めのキャビティバック | マッスルバック |
フェース素材 | クロモリ鋼 | 軟鉄 | 軟鉄 |
ボディ素材 | 軟鉄 | 軟鉄 | 軟鉄 |
トゥウェイト | 〇 | - | - |
インサート | Speed Form Air | - | - |
P770アイアンは中空構造で、ボディのみ軟鉄が用いられ、内部にはSpeed Form Airと呼ばれる制振材が搭載されています。
中空+クロモリ鋼フェースにより飛距離性能と寛容性を持たせてありますが、内部に制振材を入れることで、弾きを抑えてフィーリングの良さを作り出しています。
Pシリーズには、P790アイアンという中級者にとても人気のあるアイアンがあります。
P770アイアンは、P790では飛び過ぎる、ヘッドが大きすぎる、弾きが強いと感じられる方が、一つ上のモデルとして試してみると良いでしょう。
P7MCとP7MBは、上級者向けながら、キャビティとマッスルバックの違いにより、球の上がりやすさ、飛距離性能に違いを感じられると思います。
この2機種を選ぶ方は、打感を重視される方だと思いますので、後は、寛容性をどこまで求めるかが選択の分かれ目になりそうです。

上級者の方は、P7MCから試打してみるのがオススメ!
P770・P7MC・P7MBアイアン 2023 USモデルのスペック・シャフトの違い
スペックの違いを比較
▼ロフト角の違い
モデル | P770 | P7MC | P7MB |
---|---|---|---|
3 | 19.5° | 20.0° | 20.0° |
4 | 22.5° | 23.0° | 23.0° |
5 | 25.5° | 26.0° | 26.0° |
6 | 29.0° | 30.0° | 30.0° |
7 | 33.0° | 34.0° | 34.0° |
8 | 37.0° | 38.0° | 38.0° |
9 | 41.0° | 42.5° | 42.5° |
PW | 46.0° | 47.0° | 47.0° |
AW | 51.0° | - | - |
アイアンの特徴の違いを見る上で、最も分かりやすいのがロフト角と形状です。何故なら、フェースの寝具合いとヘッド形状は、ヘッドサイズやグースの大小などと相関する傾向があるからです。
P770、P7MC、P7MBアイアンでもその傾向は当てはまります。
P770アイアンは、中空でロフトを少しだけ立たせてありますので、飛距離性能と寛容性が備わっています。
P7MC、P7MBアイアンは、7番のロフト角が34°で、かなりフェースが寝ていますので、自分の力量で飛距離と高さを出せることが、扱う上で前提となってきます。
▼オフセットの違い
モデル | P770 | P7MC | P7MB |
---|---|---|---|
3 | 3.3mm | 2.9mm | 1.9mm |
4 | 3.0mm | 2.7mm | 1.8mm |
5 | 2.8mm | 2.5mm | 1.75mm |
6 | 2.6mm | 2.3mm | 1.7mm |
7 | 2.4mm | 2.1mm | 1.6mm |
8 | 2.2mm | 1.9mm | 1.55mm |
9 | 1.9mm | 1.7mm | 1.5mm |
PW | 1.6mm | 1.5mm | 1.4mm |
AW | 1.6mm | - | - |
ロフト角以上に違いが良く表れているのがオフセットです。
P7MBアイアンは、ロングアイアンでもオフセットが1mm台に抑えられていて、ヘッドを差し出したなりの素直な弾道が出やすくなっています。
意図通りに操りやすい設定ですが、逆に言えば、お助け感はありませんので、ミスをミスとして返して欲しい方に適しています。
▼長さの違い
モデル | P770 | P7MC | P7MB |
---|---|---|---|
3 | 39.00″ | 39.00″ | 39.00″ |
4 | 38.50″ | 38.50″ | 38.50″ |
5 | 38.00″ | 38.00″ | 38.00″ |
6 | 37.50″ | 37.50″ | 37.50″ |
7 | 37.00″ | 37.00″ | 37.00″ |
8 | 36.50″ | 36.50″ | 36.50″ |
9 | 36.00″ | 36.00″ | 36.00″ |
PW | 35.75″ | 35.75″ | 35.75″ |
AW | 35.50″ | - | - |
長さは、全ての番手で同じになっています。これはPシリーズのその他のアイアンでも共通しています。
長さが違うとスイングにも影響が出やすいですが、上の番手から下の番手まで長さが統一的なため、後はヘッドの特性だけを意識して選びやすくなっています。
シャフトの違いを比較
モデル | P770 | P7MC | P7MB |
---|---|---|---|
KBS Tour Steel | 〇 | 〇 | 〇 |
公式サイトで紹介されているシャフトは、3機種で同じ1種類です。
フレックスの選択肢も同じで、SとXの2種類となっています。
P770・P7MC・P7MBアイアン 2023 USモデルの価格と購入方法
ネットでの市場価格については、下記ページにまとめてあります。
なお、価格を調査した時点以降、為替と物価の変動が大きかったことから、現時点では大きく異なっている可能性がありますので、最新価格は販売店にご確認ください。
USモデルを購入する場合、フェアウェイゴルフUSAは、直接、メーカーから仕入れていて日本国内での実績も長く、知名度もありオススメです。
※フェアウェイゴルフUSAのメーカーからの直接仕入れについての説明
P770アイアン 2023 USモデル
P770アイアンは、7番のロフト角が33°で上級者向けではありますが、中空構造が採用されていて、このロフト設定のアイアンとしては寛容性が備わっているタイプとなります。
球をしっかり上げたい、それでいて寛容性も欲しいという方に適しています。
競合モデルとしては、i230、i59アイアンあたりになると思います。

P7MCアイアン 2023 USモデル
P7MCアイアンは、軟鉄鍛造のキャビディバックのアイアンで、PGAツアーでも使用されています。
2023年モデルでは、P7MBアイアンとロフト設定が同じになっていますが、形状の違いの分だけ、球の上がりやすさ、寛容性が備わっているのが特徴です。
前作の2020年モデルは、ロリー・マキロイのバッグに入っていたことでも注目されました。
競合モデルとしては、タイトリストの620CB、キャロウェイのX-FORGED CB、APEX TCBなどが挙げられます。

P7MBアイアン 2023 USモデル
P7MBアイアンは、前作の2020年モデルよりもロフトを1°立たせていて、やや飛距離性能を持たせたスペックになっています。
それでも7番で34°のため、十分な高さを出してターゲットを狙いに行けます。
軟鉄鍛造のマッスルバックで、フィーリングだけでなく外観の美しさもあります。
競合モデルとしては、タイトリストの620MBアイアン、キャロウェイのAPEX MBアイアンなどが挙げられます。
