
テーラーメイドが「Qi4D」を商標出願していたことは、かなり前に取り上げていますが、11月に入り実際に「Qi4D」の名のドライバーが適合リストに掲載されました。
そして、SNSにも実物映像が投稿されていますので、前時点までに確認されている情報を詳しく取り上げます。
▼2025年モデルのQi35シリーズ



「Qi4D」3モデルが適合リストに掲載!

出典:usga
こちらが適合リストに掲載された「Qi4D」シリーズのドライバーです。現時点では3モデルが確認されています。
- Qi4D LS ドライバー
- Qi4D ドライバー
- Qi4D MAX ドライバー
左から順に「低スピン(LS)」「スタンダード(Qi4D)」「高MOI(MAX)」という位置づけです。
この特徴付けは、前作Qi10やQi35と同様で、Qiシリーズの3代目で正統進化モデルと見てよさそうです。
なお、Qi35に存在した「MAX LITE」は現時点では未発表ですが、軽量モデルは各社とも後発で出す傾向があり、同時に力を入れている分野でもありますので、最終的に4モデル構成になる可能性が高いと考えられます。
それでは、一つずつモデルの特徴を見ていきましょう。
Qi4D LSドライバー

出典:usga
こちらが最もアスリート向けの低スピンタイプ、Qi4D LSドライバーです。
- ロフト角:8、9、10.5°
- ソール後方と前方のいずれも中央にウェイト
- 可変スリーブ
- スピードポケット
- フェースには”CARBON”の記載
Qi35 LSでは、後方に1つ、前方のトゥ・ヒールに1つずつで計3個のウェイトがあり、ローテーションで重心切替できるのが大きな特徴でした。
今回のモデルでも後方ウェイトは同系に見えますので、前後の入れ替えは可能だと思われますが、左右方向の重心調整の効果は無いようです。
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ヘッド形状はきれいな洋ナシ型で、ディープで浅重心。
ぱっとみ前作よりもシャープに見えますので、操作性、振り抜きの良さ、低スピン性能が向上してそうです。
Qi4D ドライバー

出典:usga
こちらは無印のスタンダードタイプ、Qi4Dドライバーです。テーラーメイドではコアモデルと呼ばれるニュートラルな位置づけのモデルです。
- ロフト角:8、9、10.5、12°
- ソール後方と前方にいずれもウェイトが2つずつ、計4つ
- 可変スリーブ
- スピードポケット
- フェースには”CARBON”の記載
Qi35では、前方・後方に1つずつで、今回のQi4D LSと同じウェイト配置でしたが、今作は後方が2個、前方に至ってはトゥ・ヒールに分かれて1つずつとなっています。
r7スーパークアッド、r7 miniを思わせるウェイト配置で、恐らくこれもローテーションできるでしょうから、歴代で初めて、低スピンタイプよりもスタンダードタイプの方が重心調整性能が優れているモデルと言えそうです。
通常、LSに比べると高MOIを特徴としているだけあって、オートマチックに”クラブ性能に任せる”使われ方でしたが、ある程度、プレーヤーに味付けが任される形です。
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ヘッド形状はLSよりもシャープで丸型ですが、やや洋ナシ感があります。
前作のQi35はかなり丸型でしたので、少しアスリート側に寄せてきた印象を受けます。
Qi4D MAXドライバー

出典:usga
こちらがMAXタイプの、Qi4D MAXドライバーです。
- ロフト角:9、10.5、12°
- ソール後方と前方のいずれも中央にウェイト
- 可変スリーブ
- スピードポケット
- フェースには”CARBON”の記載
Qi35 MAXでは、後方のみにウェイト1つでしたが、Qi4D MAXでは前後に1つずつとなっています。
見た目では4このウェイトを備えたQi4Dが最も変化があるように感じそうですが、ゴルフクラブの肝とも言える重心位置という点では、MAXタイプが最も変更があったと言えそうです。
と言うのも、MAXは大幅な高MOIを特徴としていますので、カーボンフェースに代表されるように前側重量を極力抑えたいはず。
それでも低スピンタイプのように前方ウェイトを搭載してきたということは、球の強さ、飛距離性能を高めていることが予想されます。
「Qi4D」の意味

*出典:uspto
気になるのは「Qi4D」の意味ですが、現時点では公式情報はなく、検索しても商標以外の記述は見つかりません。
しかし、「Qi4D」というネーミングは、これまで2代続いた「Qi」を連想させるのに十分です。この名称からすると、2つの解釈がありそうです。
解釈①:4Dは、4次元
「4D」という言葉を普通に捉えると、「時間」や「奥行き」など空間+時間の次元的広がりが連想されます。
Qi35はすでに縦(飛距離)、横(直進性)を取り入れています。もしモデルバリエーション(MAX, LSなど)が1つの次元だとすれば、残るは1次元。
- インパクトに関する時間制御
- 奥行き方向の物理的なズレの補正や耐性
こういったものが第4の次元として捉えられるかもしれません。
解釈②:4Dは、4つの「D」
Qi4Dが象徴する「D」の要素を考えると、以下のような構成が浮かび上がります。
| Dの要素 | 意味・役割 | 解説 |
|---|---|---|
| Distance | 飛距離 | ドライバーの基本命題 |
| Direction | 方向性 | スライス・フックを抑え、直進性を高める設計 |
| Depth | 深重心 | 高MOI設計でミスへの強制が向上 |
| Dispersion | 分散 | 高初速エリアの拡大 |
| Design | 設計思想 | 空力・重心配置・新素材など革新的な構造 |
| Data | データ駆動 | AI設計、または、センサー連携によるフィッティング最適化 |
| Dynamism | 動的性能 | 可変スリーブ・ウェイト調整など挙動変化対応 |
「4つのD」として表現される設計思想を、次元のように捉えることで、「Qi4D」という名に二重の意味を持たせている可能性もありそうです。
まとめ
▼2026年モデルのドライバー情報まとめ
2026年モデルとして登場が予測される「Qi4D」について取り上げました。
適合リストやSNSの流失映像からは、前作と大幅に変わったところは感じ取れませんでした。
名称も「Qi4D」で、SIM、ステルスは2代で終わりましたが、久しぶりにシリーズ3代目に突入で、この製品コンセプトをさらに追及して行こうというメッセージが読み取れます。
今後、メーカーから直接的な公式情報が確認されましたら、当ページで最新情報をお伝えします。
▼2025年モデルのQi35シリーズ





