タイトリストの2025年モデルの「Tシリーズ」アイアンについて、T100・T150・T250・T350の4機種の違いをまとめました。
2025 Tシリーズアイアン 4機種
タイトリストのTシリーズアイアンは、それまでのAPアイアンに変わり2019年に初代が発売されたのが始まりです。
Tシリーズとしての大きな流れとしては4代目となり、途中、廃止・追加モデルがありながら、常時、4~5種類のモデルがラインナップしています。
▼歴代Tシリーズアイアン
モデル | T100 | T100S | T150 | T200 | T250 | T300 | T350 | T400 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2019/8/30 | V1 | V1 | V1 | |||||
2020/4/10 | V1 | V1 | ||||||
2021/9/24 | V2 | V2 | V2 | V2 | ||||
2022/11/4 | V2 | |||||||
2023/8/5 | V3 | V1 | V3 | V1 | ||||
2025/8/22 | V4 | V2 | V1 | V2 |
T100はツアープロも使用するモデルとあってか、2019年の初代からリニューアルが続いていて、2025年モデルは4代目となります。
2023年にT100SはT150、T300はT350となり、そして今回の2025年はT200がT250となりました。
モデル | 特徴 |
---|---|
T100 | 最もアスリート向け。 ツアープロも使用する鍛造アイアン。 |
T150 | T100アイアンに飛距離性能を持たせたモデル。 初代は2023年で、今回は2代目となる。 |
T250 | T200の実質的な後継モデル。 ロフトが寝てヘッドサイズアップの可能性あり。 |
T350 | T300とT400の中間的な位置づけ。 初代は2023年で、今回は2代目となる。 |
最も優しいT400アイアンについては、2022年の2代目からリニューアルされておらず、今回のシリーズ4代目のタイミングで公式サイトから掲載が外されました。
実質的にはT300がT350となってやさしい方向にシフトしたことで、T400は2025年でお役目御免といったところのようです。
2025 Tシリーズアイアン 4機種の特徴・弾道の違い
モデル | T100 | T150 | T250 | T350 |
---|---|---|---|---|
構造 | デュアルキャビティ | デュアルキャビティ | 中空 | 中空 |
製法 | 鍛造 | 鍛造 | 鋳造 | 鋳造 |
打ち出し | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
寛容性 | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
操作性 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ |
飛距離性能 | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
ロフト角* | 33° | 32° | 30.5° | 29° |
ライ角* | 63° | 63° | 63° | 63° |
長さ* | 37″ | 37″ | 37″ | 37″ |
*7番アイアンのデータ
構造・製法は、鍛造キャビティのT100・T150、鋳造中空のT250・T350の2つに大きく分かれています。
T100・T150は、一見、軟鉄鍛造の一枚物に見えますが、上下にキャビティ構造がある珍しい形をしています。
そしt、下側のキャビティ部分にはトゥ・ヒールにタングステンウェイトを配していますので、最適重心化されています。
T250・T350は、見た目通りの中空ハイテクアイアンです。
内部にはタングステンウェイトだけでなく、マックスインパクトテクノロジーが搭載されています。フェースは、下部でのミスヒットに対して強さを発揮するL字型を採用しています。
モデルの数字が大きくなるにつれてアベレージゴルファー向けになり、ロフト角が立ってヘッドが大きくなり、飛距離性能と寛容性が増しています。
2025 Tシリーズアイアン 4機種のヘッド形状の違い
ネック形状
左からT100、T150、T250、T350です。
ネック形状はT100、T150がきれいなストレートネックで、T250でややグースが感じられ、T350ははっきりとしたグースでオフセットが感じられます。
オ操作性を求める方向けとしては、T100、T150の2モデルで、T250は適度な操作性を求める中級者向け、T350は真っすぐ飛ばしたいアベレージゴルファー向けです。
ソール形状
左からT100、T150、T250、T350です。
T100、T150はブレードもソールも薄めで、小回り利くヘッドで、ダウンブローで打ち込んでいくタイプのゴルファーに適しています。
ちなみに、T100とT150は見た目が同じに見えますが、T150の方がヘッドサイズがやや大きめに作られていますので、その分、寛容性も備わっています。
2025 Tシリーズアイアン 4機種のスペックの違い
▼ロフト角の違い
モデル | T100 | T150 | T250 | T350 |
---|---|---|---|---|
2番 | - | - | 18° | - |
3番 | 20° | 19° | 20° | - |
4番 | 23° | 22° | 22° | 20° |
5番 | 26° | 25° | 24° | 23° |
6番 | 29° | 28° | 27° | 26° |
7番 | 33° | 32° | 30.5° | 29° |
8番 | 37° | 36° | 34.5° | 33° |
9番 | 41° | 40° | 38.5° | 38° |
P | 45° | 44° | 43° | 43° |
W | 49° | 48° | 48° | 48° |
W2 | - | - | - | 53° |
T100とT150は全番手でロフト角が1°違いです。
ヘッドサイズの大きさの違いもありますので、T150の方が飛距離性能と寛容性を少しだけ持たせた形となっています。
T350はロフトが最も立っているものの7番で29°です。アベレージゴルファーがアインらしい高さのある弾道をしっかり打てるスペックとなっています。
以前のT400は26°で、ぶっ飛び系でしたが、そのようなモデルはありません。
ロフト角以外については、長さ、ライ角は全モデル・全番手で同じ値ととなっています。
そのため、コンボが組みやすいという利点があります。
特にT250アイアンは2番アイアンまでありますので、T100、T150を使う上級者にとっては、少しやさしめのロングアイアンとして、T250を2番まで取り入れることができます。
2025 Tシリーズアイアン 4機種の発売日・発売価格
タイトリストの2025年 Tシリーズアイアンの発売日は、全4モデル同日で2025年8月22日となっています。
発売価格は、全モデルで5~9、Pの6本セットで178,200円となっています。
T100 アイアン 2025
評価・試打
T100アイアンは4代目となるモデルで、Tシリーズの中で唯一、毎回リニューアルされています。
4モデルの中で最もアスリート向けで、ツアープロにも使われていますが、操作性と打感の両方を求めつつも、タングステンによる寛容性も欲しい方に適しています。
スペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | 長さ |
---|---|---|---|
3番 | 20° | 61° | 39″ |
4番 | 23° | 61.5° | 38.5″ |
5番 | 26° | 62° | 38″ |
6番 | 29° | 62.5° | 37.5″ |
7番 | 33° | 63° | 37″ |
8番 | 37° | 63.5° | 36.5″ |
9番 | 41° | 64° | 36″ |
P | 45° | 64° | 35.75″ |
W | 49° | 64° | 35.5″ |
T150 アイアン 2025
評価・試打
T150アイアンは2代目となるモデルで、シリーズ3代目からT100・Sに変わって登場しています。
ざっくりと言えば、T100を少し大きくしてロフトを立てたバージョンとなりますので、飛距離性能と寛容性を少しプラスしたモデルということになります。
弾道操作とフィーリングは求めるものの、T100では構えた時に圧迫感を感じたり、打点ブレに対するシビアさが感じられた方向けと言って良いでしょう。
スペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | 長さ |
---|---|---|---|
3番 | 19° | 61° | 39″ |
4番 | 22° | 61.5° | 38.5″ |
5番 | 25° | 62° | 38″ |
6番 | 28° | 62.5° | 37.5″ |
7番 | 32° | 63° | 37″ |
8番 | 36° | 63.5° | 36.5″ |
9番 | 40° | 64° | 36″ |
P | 44° | 64° | 35.75″ |
W | 48° | 64° | 35.5″ |
T250 アイアン 2025
評価・試打
T250アイアンは、2025年のシリーズ4代目で初めて登場したモデルです。位置づけとしては、これまでのT200アイアンが終了して、それに置き換わる形となっています。
中空+L字フェースにより、ミスヒットに対する強さを備えていますので、打点がブレても飛距離ロスが出にくくなっています。対象ゴルファーとしては、中級者がコア層となります。
スペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | 長さ |
---|---|---|---|
2番 | 18° | 60.5° | 39.5″ |
3番 | 20° | 61° | 39″ |
4番 | 22° | 61.5° | 38.5″ |
5番 | 24° | 62° | 38″ |
6番 | 27° | 62.5° | 37.5″ |
7番 | 30.5° | 63° | 37″ |
8番 | 34.5° | 63.5° | 36.5″ |
9番 | 38.5° | 64° | 36″ |
P | 43° | 64° | 35.75″ |
W | 48° | 64° | 35.5″ |
T350 アイアン 2025
評価・試打
T350アイアンは2代目となるモデルで、シリーズ3代目からT300に変わって登場しています。
なお、最も優しい位置付けのT400アイアンは、2代目でリニューアルが止まっていて、2025年には公式サイトから掲載が外されています。
つまり、T350アイアンが最もやさしいアイアンとなります。
構造的にはT250と同様に中空+L字フェースを採用していて、ミスに対して強さを発揮してくれます。
なお、ロフトは7番で29°のため、アベレージゴルファーが対象のモデルではありますが、飛距離重視の方向けではありません。
スペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | 長さ |
---|---|---|---|
4番 | 20° | 61.5° | 38.5″ |
5番 | 23° | 62° | 38″ |
6番 | 26° | 62.5° | 37.5″ |
7番 | 29° | 63° | 37″ |
8番 | 33° | 63.5° | 36.5″ |
9番 | 38° | 64° | 36″ |
P | 43° | 64° | 35.75″ |
W | 48° | 64° | 35.5″ |
W2 | 53° | 64° | 35.5″ |
まとめ:特徴・スペックから最適モデルを見付けるために
2025年のTシリーズアイアン、T100・T150・T250・T350の4モデルは、それぞれが異なる特徴と性能を持っていて、幅広いゴルファーに対応したラインナップとなっています。
アスリートゴルファー向けとしては、精度と操作性を求めるならT100、やさしさと飛びのバランスならT150がオススメです。
アベレージゴルファーからセミアスリートゴルファー向けとしては、飛距離・安定性・操作性をバランス良く求めるならT250、飛距離と寛容性を求めるならT350がオススメです。
自分のスイングタイプ・求める弾道に合わせて、最適なモデルを選ぶことがスコアアップへの近道です。
まずは試打やフィッティングで、実際の打感や弾道を実際に肌で感じて見ることをオススメします。