スリクソンから発売のZXi5アイアン。
ZXとなってから3代目のモデルで、正統進化を重ねることで、より完成度が高まっています。
ZXi5アイアンについて、3つのポイントと適合ゴルファーについて解説します。
▼ZXiシリーズのアイアン3機種の弾道やスペックの違いについては、下記記事に詳しくまとめてあります。
ポイント① 中級者向けで、操作性と寛容性のバランスが良い
出典:SRIXON公式HP
ZXシリーズは、2020年から「4」の中空アイアンが加わり、「5」のモデルはシリーズの真ん中に位置するスタンダードなタイプです。
アスリートモデルとして見た時に、つかまり、スピン、打ち出し高さなどのクセが少なく、どちらかというとやさしい方向に寄っているアイアンです。
ツアープロなどの上級者向けは、7番アイアンのロフト角が33~34°ぐらいですが、ZXi5アイアンは31°で、アスリート向けとしてはフェースを立たせて飛距離性能を持たせてあります。
ソールもZXi7と比べると厚みがあり、球の上がりやすさ、寛容性、直進性が残っています。操作性と寛容性のバランスが良いアイアンですが、弾道操作が必要な上級者にとっては、オートマチックさが邪魔に感じられるアイアンとも言えます。
球筋を操りたい方は、ZXi7、Z-FORGEDⅡを検討しよう!
ポイント② 正統進化で完成度は上がっているが、過去モデルとの違いは少ない!
▼ZXシリーズ(2020年以降)のアイアン
シリーズ | 4のモデル | 5のモデル | 7のモデル |
---|---|---|---|
構造 | 中空 | キャビティ | ハーフキャビティ |
素材 | ステンレスボディ マレージングフェース |
軟鉄ボディ クロバナフェース |
軟鉄鍛造 |
ZX | ZX4 | ZX5 | ZX7 |
ZX MKⅡ | ZX4 MKⅡ | ZX5 MKⅡ | ZX7 MKⅡ |
ZXi | ZXi4 | ZXi5 | ZXi7 |
上表はZXシリーズとなってからの4・5・7のモデルの構造・素材をまとめたものです。
いずれのモデルも3世代に渡って同じ構造・素材を踏襲していて、5のモデルは軟鉄にクロバナフェースを貼り合わせたキャビティ構造を続けています。
スペック面でも僅かな変化しなかく、ZXi5(今作)とZX5 MKⅡ(前作)では、ロフト角・ライ角・バンス角・FP・長さが全く同じとなっています。
▼左からZX5、ZX5 MKⅡ、ZXi5
おまけにZXとなってからは似ていて、あらゆる面でZX5、ZX5 MKⅡ、ZXi5で劇的な変化や進化はありません。
その意味では、新作は価格が極端に高いため、過去モデルをお使いの方が買い替えるほどのインパクトは無いでしょうし、逆に予算を抑えたいと言う方は、ZX5、ZX5 MKⅡといった過去モデルを検討するのもかなりオススメです。
ポイント③ 競合モデルが多い!違いを把握して自分に合ったモデルを選びたい!
ZXi5アイアンのポジショニングは、アイアン市場としては実は最も充実しています。
その理由としては、このポジショニングがアスリート向けのやさしいアイアンとも言えますし、アベレージゴルファー向けの難しいアイアンとも言えるため、双方のブランドから発売される傾向があるためです。
▼ZXi5アイアンの主な競合モデル
メーカー | モデル | 構造 | ロフト角(7i) |
---|---|---|---|
テーラーメイド | P790 | 中空 | 30.5° |
キャロウェイ | APEX Ai200 | 中空 | 30° |
タイトリスト | T200 | 中空 | 30.5° |
ブリヂストン | 242CB+ | キャビティ (軟鉄鍛造) |
31° |
スリクソン | ZXi5 | キャビティ (クロバナフェース) |
31° |
いずれも飛距離性能・寛容性・操作性が備わった中級者向けのアイアンです。
特にテーラーメイドのP790アイアンはとても人気がり、2024年時点で4代目が発売されています。
ポジショニングは同じではありますが、アイアンとしての特徴には大きな違いがあります。
まず海外ブランドの上の3つのアイアンは、いずれもハイテクアイアンと呼ばれる類で、中空構造が採用されています。中空な分、より最適な重心設計が可能ですし、内部には制振材が搭載されていて、中空の弱点とも言える打感もマイルドに仕上げてあります。
- マッスルバックライクなシャープなルックス
- 最適重心によるやさしさ
- 打感はマイルドさはあるが人工的
一方、国内ブランドの下の2つのアイアンは、いわゆるキャビティアイアンです。ブリヂストンは全体が軟鉄鍛造で、スリクソンは軟鉄ボディにクロバナフェースを合わせてあります。
- キャビティ形状で安心感もあるルックス
- 軟鉄による打感の良さ
同じポジショニングでも、素材・製法は異なり、アイアンとしての特徴も異なります。
中空かキャビティか、打感は人工的か純粋な素材かといった視点で見てみると、同じように見えるアイアンも違いを感じ取りやすくなります。
対象ゴルファーまとめ
ZXi5アイアンについて、3つの特徴を解説しました。
- 中級者向けで、操作性と寛容性のバランスが良い
- 正統進化で完成度は上がっているが、過去モデルとの違いは少ない
- 競合モデルが多い!違いを把握して自分に合ったモデルを選びたい
ZXi5アイアンはルックス・性能ともに評価が高いアイアンです。操作性と同時に直進性もありますので、アベレージゴルファー向けのアイアンを卒業する時期に来ている方にもオススメです。
対象ゴルファーとしては、主に以下の特徴を持った方になります。
- アスリート向けのアイアンに切替て、弾道操作に挑戦したい方
- 反対に、体力変化により上級者向けが厳しくなってきた方
- 中空よりもキャビティの方がしっくりくる方
- スリクソンのブランドに魅力を感じる方
該当される方は、是非、試打して相性を確認してみてください。