三菱ケミカルから発売のディアマナ BBシャフト。
第6世代の2作目のモデルは、中元調子のいわゆる青マナの系譜です。
ディアマナ BBについて、識者のコメント・口コミなども交えながら4つのポイントで解説していきます。
ポイント① 青マナ系、TBの後継!クセの無さが最大の特徴
ディアマナは2004年に初代が発売されていて、ディアマナBBは第6世代となります。
そして、VENTUSやスピーダーNXなどと同様に、ディアマナも色で大きく3つに分かれています。
タイプ | キックポイント | 特徴 |
---|---|---|
赤系 | 先 | 高さが出て、スピンが入る。ややつかまりが良い。 |
青系 | 中 | 赤と白の中間。 |
白系 | 元 | 高さが抑えられ、低スピン。左に行きづらい。 |
「青」は赤と白の中間だけあって、クセの無さが最大の特徴で、ディアマナBBもどこかに強いしなりポイントを感じることがありません。多くのゴルファーが違和感なく振りやすいと評価するのは、それが大きな要因です。
EI分布のチャートは公開されていませんが、スペック的には中元調子とされています。ただ、全体が自然にしなるため、ほぼ中調子のように感じられる方が殆どだと思います。
逆に言えば、切り返しのタイミングが早い方・遅い方、ための作り方が独特な方にとっては、クセが無い分、合わない可能性があります。
ポイント② 弾道の特徴
▼試打ラボしだるTVにて弾道の特徴を解説(21:21から再生)
中調子でクセが無く、振りやすいとくると、気になるのは弾道の特徴です。
ドロー、フェードで言えばバイアスが生じにくく、ほぼニュートラルです。フレックス選びを間違えなければ、極端な走り粘りがなく、最近の高MOIヘッドに合わせて先が動きにくくなっているので、球をしっかり捉えてドロー・フェードの打ち分けがしやすいのも特徴です。
スピンはやや少なめで、先走りではないのでやや低弾道~中弾道ぐらいです。
その意味では、つかまり、高さを求める方には最適とは言えず、ディアマナの「赤」を推したいところですが、ここ数年は「赤」が出ていませんので、FujikuraのスピーダーNXやVENTUS REDなどを検討されると良いでしょう。
反対に、白マナやVENTUS BLACKのような粘りのあるシャフトとは異なりますので、ヘッドスピードが速い方は、左へのミスが出やすい可能性があります。
ポイント③ 前作のディアマナTBとの違い
前作に当たるディアマナTBとの違いについて、挙動、重量、太さの3つの視点で解説します。
挙動の違い
▼しなり戻りの違いについて解説(5:52から再生)
どちらも青系のため、基本的な特徴は大きな違いがありませんが、その程度と言いますが、味付けの濃さ・薄さには違いがあります。
ディアマナTBは2020年に発売されていますので、ディアマナBBよりも4年前のシャフトということになります。
その間、ドライバーは「10K」に代表されるように高MOIかが進み、ヘッド重量も増しています。
ディアマナBBは、高MOIヘッドに合わせていることは公言されていて、先側のしっかり感を高めてあります。
これにより、重たいヘッドでもブレにくく、しっかり戻ってくれるという効果があります。そのため、ディアマナTBと比べると、しなりの復元が速く感じられます。
重量の違い
▼TB(第5世代・青系)とBB(第6世代・青系)の重量の違い
重量帯 | TB(2020) | BB(2024) |
---|---|---|
40g | 49~51g | 43.5~49g |
50g | 56.5~59.5g | 50~56g |
60g | 64~68g | 60~62g |
70g | 75.5~76g | 70~72g |
80g | 86~87g | 80~81g |
上表は、前作にあたるディアマナTBと重量の違いを整理したものです。今作のディアマナBBの方が、概ね3~5gほど軽いことが分かると思います。
先程も触れた通り、最近のドライバーヘッドは高MOI化が進み重量が増しています。
そのため、クラブ全体としての重量バランスを取るべく、シャフト重量を軽くしていると考えられます。
TBから移行される方は、重量に違いがある点も踏まえておきたいところです。
太さの違い
▼TB(第5世代・青系)とBB(第6世代・青系)のBUTT径の違い
重量帯 | 硬さ | TB(2020) | BB(2024) | TB-BB |
---|---|---|---|---|
40g | R2 | 15.55 | 15.15 | 0.4 |
〃 | R | 15.55 | 15.2 | 0.35 |
〃 | SR | 15.55 | 15.25 | 0.3 |
〃 | S | 15.55 | 15.3 | 0.25 |
〃 | X | 15.55 | 15.4 | 0.15 |
50g | R | 16.05 | 15.15 | 0.9 |
〃 | SR | 16.05 | 15.15 | 0.9 |
〃 | S | 16.05 | 15.2 | 0.85 |
〃 | X | 16.05 | 15.25 | 0.8 |
〃 | TX | 16.05 | 15.25 | 0.8 |
60g | R | - | 15.3 | - |
〃 | SR | 16.1 | 15.3 | 0.8 |
〃 | S | 16.1 | 15.3 | 0.8 |
〃 | X | 16.1 | 15.3 | 0.8 |
〃 | TX | 16.1 | 15.3 | 0.8 |
70g | S | 16.1 | 15.3 | 0.8 |
〃 | X | 16.1 | 15.35 | 0.75 |
〃 | TX | 16.1 | 15.35 | 0.75 |
80g | S | 16.1 | 15.3 | 0.8 |
〃 | X | 16.1 | 15.3 | 0.8 |
〃 | TX | 16.1 | 15.3 | 0.8 |
続いて上表は、再びディアマナTBとのBUTT径の違いを整理したものです。今作のディアマナBBの方が、細いことが分かります。
最終的なクラブの太さはグリップで仕上がりますが、単純にシャフトの太さだけ言えばディアマナBBの方が細いため、弾道にも変化が生じます。
一般的に細い方がリストターンしやすくなりますので、操作しやすい、つかまりやすいということになります。
この点からも、左へのミスを防ぎたい方は、前作のディアマナTBの方が合う可能性が高そうです。
ポイント④ 24 VENTUS BLUEも検討したい
ディアマナBBと同時期に発売のシャフトの中に、対象ゴルファーが違いと思われるものがいくつかあります。
中でも合わせて検討してみたいシャフトが、Fujikuraの24 VENTUS BLUEです。
VENTUSの2代目で、赤・青・黒と3種類ある中での真ん中のモデルという意味でも、ディアマナBBと似ています。
24 VENTUS BLUEも同じ中元調子ですが、切り返しがのタイミングが早い方は、こちらの方が合いやすい可能性がありますので、合わせて検討されることをオススメします。
ディアマナBBのスペック
モデル | 硬さ | 重量 | Tip径 | Butt径 | トルク | 調子 |
---|---|---|---|---|---|---|
BB 43 | R2 | 43.5 | 8.6 | 15.15 | 5.1 | 〃 |
〃 | R | 44.5 | 8.6 | 15.2 | 5.1 | 〃 |
〃 | SR | 46.5 | 8.6 | 15.25 | 5.1 | 〃 |
〃 | S | 48 | 8.6 | 15.3 | 5.1 | 〃 |
〃 | X | 49 | 8.6 | 15.4 | 5.1 | 〃 |
BB 53 | R | 50 | 8.6 | 15.15 | 4.9 | 〃 |
〃 | SR | 51.5 | 8.6 | 15.15 | 4.9 | 〃 |
〃 | S | 53.5 | 8.6 | 15.2 | 4.9 | 〃 |
〃 | X | 55 | 8.6 | 15.25 | 4.9 | 〃 |
〃 | TX | 56 | 8.6 | 15.25 | 4.9 | 〃 |
BB 63 | R | 60 | 8.6 | 15.3 | 3.2 | 〃 |
〃 | SR | 60.5 | 8.6 | 15.3 | 3.2 | 〃 |
〃 | S | 61 | 8.6 | 15.3 | 3.2 | 〃 |
〃 | X | 61.5 | 8.6 | 15.3 | 3.2 | 〃 |
〃 | TX | 62 | 8.6 | 15.3 | 3.1 | 〃 |
BB 73 | S | 70 | 8.6 | 15.3 | 2.9 | 〃 |
〃 | X | 70.5 | 8.6 | 15.35 | 2.9 | 〃 |
〃 | TX | 72 | 8.6 | 15.35 | 2.9 | 〃 |
BB 83 | S | 80 | 8.6 | 15.3 | 2.8 | 〃 |
〃 | X | 80.5 | 8.6 | 15.3 | 2.8 | 〃 |
〃 | TX | 81 | 8.6 | 15.3 | 2.8 | 〃 |
ディアマナBBの発売日・発売価格
ディアマナ第6世代の青系シャフト、ディアマナBBは、2024年9月6日です。発売価格は44,000円(税込み)です。