スピーダー NXの3代目シャフト、NX BLACK。
ツアーADの後継として誕生したスピーダー NXは、瞬く間に女子プロゴルファーの間で人気のシャフトとなり、初代のNX BLUE、2代目のNX GREEN共に注目のシャフトです。
そんな中、3代目として発売されたのがNX BLACK。名前とは反対の特徴を持つNX BLACKについて、2代目のNX GREENとの違いを3つのポイントで解説していきます。
ポイント① 球が上がる・つかまるのはNX BLACK
NX BLUE(初代)からNX GREEN(2代目)となった時は、ハードな方へ寄りましたが、NX BLACK(3代目)は、NX BLUE(初代)と比べても、ソフトな方へ寄っています。
<スピーダー NXの調子>
- NX BLUE(初代):中調子
- NX GREEN(2代目):中調子
- NX BLACK(3代目):先中調子
その特徴が生み出される要素として、キックポイントの違いが挙げられます。
NX BLUE(初代)、NX GREEN(2代目)までは中調子でしたが、NX BLACK(3代目)は先中調子となっています。
BLACKの色や名前からは、VENTUSを思い浮かべると、元調子系の棒のような硬いシャフトをイメージされる方が多いと思いますが、スピーダー NXではその逆です。
3種類のシャフトの中で、NX BLACK(3代目)が最もつかまりがよく、最も高弾道となります。

NX BLACKは、ハイドローの弾道をシャフトに求める方に適している!
つかまりや弾道高さの性能は、強い順に以下の通りとなります。
NX BLACK(3代目) > NX BLUE(初代) > NX GREEN(2代目)
2代目のNX GREENは、ハードになった分、男子プロにも使用されているようですが、NX BLACKは逆の方に振れていますので、男子プロというより、シャフトに仕事をさせたいタイプの女子プロに求められそうです。
ポイント② 安定感を求めるなら NX GREEN
重量クラス | フレックス | NX GREEN | NX BLACK | BUTT径の差 |
---|---|---|---|---|
40 | R2 | 15.1 | 15 | 0.1 |
R | 15.15 | 15.05 | 0.1 | |
SR | 15.2 | 15.1 | 0.1 | |
S | 15.25 | 15.15 | 0.1 | |
50 | R | 15.15 | 15.15 | 0 |
SR | 15.2 | 15.2 | 0 | |
S | 15.25 | 15.25 | 0 | |
X | 15.3 | 15.3 | 0 | |
60 | SR | 15.35 | 15.25 | 0.1 |
S | 15.4 | 15.3 | 0.1 | |
X | 15.45 | 15.35 | 0.1 | |
70 | S | 15.5 | 15.35 | 0.15 |
X | 15.55 | 15.4 | 0.15 |
そもそものシャフトの特徴として、NX GREEN(2代目)はスピーダー NXシリーズの中で最もハードなシャフトです。
更に、両者のシャフトのBUTT径を見比べてみると、NX GREEN(2代目)の方が手元側が太いスペックが多いことが分かります。
一般に、グリップが太くなると、リストの動きを抑える効果があり、弾道にも以下のような効果や影響があるとされています。
- 無駄なリストの動きやブレが抑えられ、スイングや打点が安定し、弾道も安定する、
- 左へのミスが出にくくなる。
- スライスが出やすくなる。
BUTT径が太いNX GREEN(2代目)は、リストの動きが抑えられるのに加えて、シャフト自体もハードで無駄な動きが出にくいため、より弾道が安定しやすくなっています。
ただ、つかまりを求める方にとっては、NX GREEN(2代目)は逆の効果が出やすい点は踏まえておく必要があるでしょう。
ポイント③ 初代NX BLUEから試したい
スピーダー NXシリーズのシャフトは、初代のNX BLUEを中心として、NX GREEN(2代目)がハードな方、NX BLACK(3代目)がソフトな方に振れています。
そのため、NX GREEN(2代目)とNX BLACK(3代目)は対極に位置づけられます。
とはいえ、ツアーADの流れを汲むシャフトのため、基本性能として、つかまり、高弾道と言う要素はあります。
まずは、NX BLUE(初代)から試して、シャフトの動きを抑えたいか、求めたいかを判断されると、より自分に合ったシャフトが見つかりやすいでしょう。