ユーティリティ・ハイブリッドは、本来どのぐらいの飛距離が出るものなのか?
ロフト角で見た場合の標準的な飛距離について、ヘッドスピード別にまとめました。
番手別ではなく、ロフト角別で飛距離を表す意味
ユーティリティ・ハイブリッドは、お使いのクラブを表す時、番手を用いると思います。
例えば、「3番ユーティリティ」、「H3」などです。
しかし、番手によってロフト角は固定で定まっているわけではなく、メーカーによって大きくロフト角が異なります。
▼ユーティリティ・ハイブリッドの番手とロフト角の関係
番手 | ステルス | ローグST MAX | XXIO 12 | ZX | G425 | 最大差異 |
---|---|---|---|---|---|---|
3番 | 19° | 18° | 18° | 19° | 19° | 1° |
4番 | 22° | 20° | 20° | 22° | 22° | 2° |
5番 | 25° | 23° | 23° | 25° | 26° | 3° |
6番 | 28° | 26° | 26° | 28° | 30° | 4° |
例えば、現行でのメジャーなモデルでのロフト角について、同じ番手で比較してみたものが上記の表です。
3番では1°ですが、6番になるとメーカーにより26~30°まで幅があり、最大で4°の差、つまり1番手以上の差があります。
そのため、ユーティリティ・ハイブリッドの飛距離を表す場合、番手ではなくロフト角を用いないと、実態との乖離が大きくなりやすい面があります。
本記事では、ロフト角別、そして、ヘッドスピード別に、ユーティリティ・ハイブリッドの飛距離の目安を紹介します。
日本人ゴルファーのヘッドスピードはどのぐらいか?
ゴルファータイプ | ヘッドスピード |
---|---|
男子プロゴルファー | 45~53m/s |
一般ゴルファーのハードヒッター | 43~50m/s |
女子プロゴルファー | 41~45m/s |
一般ゴルファー | 37~43m/s |
遅めの一般ゴルファー、シニア | 33~37m/s |
レディースゴルファー | ~35m/s |
大まかにゴルファータイプ別にヘッドスピードを分けてみると、上記のような分類になります。
勿論、アマチュアでもプロと同じぐらいのヘッドスピードの方もいますし、レディースゴルファーでも一般男子ぐらいの速さの方もいますので、大まかに分類した上での目安としてご覧ください。
ロフト角・ヘッドスピード別 ユーティリティ・ハイブリッドの飛距離の目安
番手 | 37m/s | 40m/s | 43m/s | 45m/s |
---|---|---|---|---|
18~19° | 165~175 | 185~195 | 205~215 | 225~235 |
20~21° | 155~165 | 175~185 | 195~205 | 215~225 |
22~24° | 145~155 | 165~175 | 185~195 | 205~215 |
25~27° | 135~145 | 155~165 | 175~185 | 195~205 |
28~30° | 125~135 | 145~155 | 165~175 | 185~195 |
ロフト角別に18~30°まで、ヘッドスピード別に飛距離をまとめたものが上記の表です。
ご自身でお使いのユーティリティ・ハイブリッドのロフト角、そして、ドライバーのヘッドスピードから、上記の表で平均的な飛距離を確認することができます。
あくまで平均的な飛距離であって、お使いのゴルフクラブの特性(スピン量・打ち出し高さ)によっても飛距離は大きく変わってきます。
参考的な数値として捉えてください。
飛距離をアップするには、足らない点を把握することが重要
飛距離を決める要素は、以下の4つになります。
- ヘッドスピード
- ミート率
- 打ち出し角
- スピン量
ゴルフ系のサイトでは、3つと紹介されていますが、ボールスピードはヘッドスピードとミート率から構成され、この2つがとても重要なため、明確に分けて4つを認識することが重要です。
4つの要素の中で、どれが足りないかをしっかり把握して、対策を打つことで、飛距離は大きく変わってきます。
ヘッドスピード
ヘッドスピードは基本的には速いほど飛距離は伸びます。
ヘッドスピードを上げるには、身体能力の向上、スイングの無駄の排除、そして、適したクラブを使っているかどうかです。
特にクラブについては、重すぎたり長すぎたりといったオーバースペックの場合、本来出しうるヘッドスピードが出しきれていないケースが多々あります。
少し短いクラブ、軽いクラブ、シャフトが硬いクラブを使ってみるなどして、飛距離の違いを確認してみると良いでしょう。
ミート率
ミート率を上げるには、どれだけ芯で捉えられているかが最も重要になります。
芯で捉えているか否かは、スイング精度の問題ですから、技術向上、または、クラブスペックが適正か(長すぎるクラブ、芯が狭いハードモデルを使っていないか?)を確認することが解決につながります。
打ち出し角
打ち出し角の最適値は、ヘッドスピードとスピン量にもより、諸説ありますが、概ね13~15°ぐらいと言われています。
ヘッドスピードが遅いのに打ち出しが12°ぐらい、逆に速いのに打ち出しが16°ぐらいある場合、打ち出し角だけで飛距離をロスしている可能性があります。
調整機能が付いているゴルフクラブの場合、可変スリーブによりロフト角を切り替えることができますので、最適な打ち出し角を調べてみると良いでしょう。
スピン量
ゴルフの弾道は、バックスピンが掛かっています。これにより、重力に逆らって、球を浮遊させる方向に作用して、落下を遅らせてキャリーを伸ばす効果が有ります。
スピン量が多過ぎると、球が吹け上がり過ぎてキャリーが伸びませんし、反対にスピン量が少な過ぎますと、弾道がお辞儀してこれもキャリーが伸びません。
ヘッドスピード、打ち出し角によって、最適なスピン量は変わってきますが、速い方は2000rpm前後、普通の方は2500rpm前後、遅い方は3000rpm前後が一つの目安となります。
なお、トータル飛距離は、ランも含めてになりますので、スピン量が少なく打ち出しが低い方がランは出やすくなります。
まとめ
ユーティリティ・ハイブリッドの飛距離の目安について、ロフト角別、ヘッドスピード別に取り上げました。
平均的な飛距離に届いていない方は、飛距離をアップするための4つの要素を確認してみて、自身のスイング、お使いのクラブに改善点がないか点検してみると良いでしょう。