テーラーメイドから発売のPシリーズアイアン。
2022年時点でのUSモデルの現行機種について、全機種を比較して違いを解説します。
USモデルのPシリーズアイアン 2022年の現行機種
2022年(厳密には2021年末)時点でのテーラーメイドのPシリーズアイアンについて、USモデルの現行機種は、以下の6種となります。
- P7TWアイアン
- P7MBアイアン
- P7CBアイアン
- P770アイアン
- P790アイアン
- P790Tiアイアン
ちなみに、日本テーラーメイドでもPシリーズに関しては同じラインナップとなっています。
Pシリーズアイアン USモデルの形状・素材・製法の違い
▼Pシリーズアイアンの形状・素材・製法
機種 | ヘッド形状 | ヘッド製法 | ヘッド素材 | フェース素材 |
---|---|---|---|---|
P7TW | マッスルバック | 鍛造 | 軟鉄 | 軟鉄 |
P7MB | マッスルバック | 鍛造 | 軟鉄 | 軟鉄 |
P7CB | キャビティバック | 鍛造 | 軟鉄 | 軟鉄 |
P770 | 中空 | 鍛造 | 軟鉄 | クロモリ |
P790 | 中空 | 鍛造 | 軟鉄 | クロモリ |
P790Ti | 中空 | - | チタン | チタン |
Pシリーズアイアンは、P7TW、P7MB、P7CBとP770、P790、P790Tiで大きく2つに大別されます。
前者のP7TW、P7MB、P7CBは、一枚物の軟鉄鍛造アイアンで、ツアープロに多用されているモデルです。
打感、シャープなルックスを求めるゴルファーには、この3機種に人気が集中しています。
後者のP770、P790、P790Tiアイアンは、素材に違いがあるものの、最近主流となりつつある中空構造が採用されています。
中空構造のメリットとしては、本来的な性質として、飛距離性能・球の上がりやすさに優れているのは勿論ですが、中に色々なものを詰め込める点が挙げられます。
Pシリーズアイアン USモデルの基本性能の違い
▼Pシリーズアイアンの基本性能
機種 | 飛距離性能 | 寛容性 | 操作性 |
---|---|---|---|
P7TW | 3 | 1.5 | 5 |
P7MB | 3 | 1.5 | 5 |
P7CB | 3.5 | 2 | 5 |
P770 | 4 | 3 | 4 |
P790 | 4.5 | 4 | 3.5 |
P790Ti | 5 | 4.5 | 3 |
上記の機種の並び順は、ハードな順となっています。上級者向けになるほど、飛距離性能は落ちてきますので、P7TWから順に飛距離性能は下がっていきます。
Pシリーズアイアンで飛距離性能が欲しいという方は、P790、P790Tiアイアンがおすすめですし、実際にP790シリーズは前作、前々作を含めても中級者に非常に人気があります。
高い操作性を求める方は、P7TW、P7MB、P7CBの軟鉄鍛造アイアンから選択する形となります。寛容性も併せ持ちたいという方は、P7CBですとほんのりキャビティー形状になっていますので、ミスを少しだけ助けてくれます。
Pシリーズアイアン USモデルのネック形状の違い
こちらはPシリーズアイアンのネック形状の映像を並べたものです。左から、P7TW、P7MB、P7MC、P770、P790、P790Tiアイアンとなります。
▼Pシリーズアイアンのオフセット値
機種 | 5番 | 7番 | PW |
---|---|---|---|
P7TW | 1.9mm | 1.4mm | 0.7mm |
P7MB | 1.75mm | 1.6mm | 1.4mm |
P7CB | 2.5mm | 2.1mm | 1.5mm |
P770 | 3.0mm | 2.4mm | 1.6mm |
P790 | 3.1mm | 2.7mm | 1.8mm |
P790Ti | 3.6mm | 3.2mm | 2.3mm |
映像からは比べにくいところがありますが、オフセットの値を比較してみると、違いは一目瞭然です。右に行くほどオフセットが概ね大きくなります。
フェース面が奥まって接地されている分、つかまりが良くなりますし、その分、弾道も力強くなります。
Pシリーズアイアン USモデルの弾道の違い
▼Pシリーズアイアンの弾道
機種 | 打ち出し | スピン量 |
---|---|---|
P7TW | 低~中 | 中 |
P7MB | 低 | 中 |
P7CB | 低~中 | 中 |
P770 | 中 | 中 |
P790 | 低~中 | 低~中 |
P790Ti | 低~中 | 低~中 |
上記の評価はUSテーラーメイドの公式サイトのものを参考にしています。
打ち出しが低~中となっていますが、アベレージゴルファー向けのストロングロフトのアイアンと比べると、フェースが寝ていますので、球はしっかり上がります。
Pシリーズアイアン USモデルのロフト角の違い
▼Pシリーズアイアンのロフト角
機種 | 5番 | 7番 | PW |
---|---|---|---|
P7TW | 27° | 35° | 47° |
P7MB | 27° | 35° | 47° |
P7CB | 26° | 34° | 47° |
P770 | 25.5° | 33° | 46° |
P790 | 23.5° | 30.5° | 45° |
P790Ti | 21.5° | 28.5° | 43.5° |
P7TW、P7MB、P7MC、P770アイアンまでは、7番アイアンでロフト角が35~33°ありますので、しっかり球が上がり、ピンを狙いに行きやすいスぺックとなっています。
P790アイアンは、球の上がりやすさと飛距離性能を兼ね備えていますので、まさに中級者に程よいアイアンです。
P790Tiアイアンは、7番で28.5°となっていて、かなり飛距離性能の要素を持たせたスペックとなっています。実際、SIM2 MAXアイアンと同じ角度となっていますので、P790Tiアイアンを検討される場合、さらにやさしさのあるSIM2 MAXアイアンも含めて検討されると良いと思います。
まとめ
PシリーズアイアンのUSモデルについて、2022年での現行6機種を様々な角度から比較してみました。
映像、スペックを交えることで、特にネック形状については違いがはっきりと確認できます。
上級者で操作性・フィーリングを重視する方は、P7TW、P7MB、P7CBの3機種からの選択になります。一方、中空のタングステンアイアンの楽さに慣れているという方は、P770、P790アイアンとなります。
P790Tiアイアンを検討される方は、すっきりとした形状に拘りが無いのであれば、スペックが似ていてつかまりの良いSIM2 MAXアイアンも含めて検討されると良いでしょう。
以上、テーラーメイドのPシリーズアイアンのUSモデルについて、違いを比較しながらまとめました。