i240アイアンの試打・評価
試打クラブは、番手が4~9、PW、UWで、シャフトがNSプロ MODUS3 ツアー105 Sです。
- 前作より優しくなっていて、スイートエリアが大きく、ミスにはすごく強い。
- その分、芯に当たっているかは分かりにくい。
- 下っ面に強くなって、球がしっかり上がってくれる。
- フェースが動かないので、開閉せず、真っすぐ狙いたい人に良い。
- ロフトを立ててきていて、つかまって飛ぶ。
i240アイアンの4つの重要ポイント
ポイント① ロフトが大幅に立っている!
▼i230アイアンとi240アイアンのロフト角の違い
番手 | i230 | i240 | 差分(i240‐i230) |
---|---|---|---|
3番 | 19 | 19 | 0 |
4番 | 22.5 | 22 | -0.5 |
5番 | 26 | 25 | -1 |
6番 | 29.5 | 28 | -1.5 |
7番 | 33 | 31.5 | -1.5 |
8番 | 37 | 35.5 | -1.5 |
9番 | 41 | 40 | -1 |
PW | 45 | 44.5 | -0.5 |
UW | 50 | 49.5 | -0.5 |
i210アイアンとi230アイアンではロフト角は全く同じでしたが、i240アイアンは大きくロフトを立てて来ました。
7番アイアンで33°が31.5°になりましたので、かなりの違いです。
この後でも触れますが、MOIも大きくなっていますので、飛距離性能・寛容性を高めていて、やさしい方向にシフトしています。
これまではi230とi530の間が空き過ぎていましたが、ブループリントアイアンがTとSに分かれ、そして、i240アイアンもアスリート感を弱めることで、各モデルの違いが分かりやすくなっています。
ポイント② 軽量化により、高MOI・低重心に
出典:clubping.jp
まず目につくのがバックフェースのバッジです。
これまでのi200系アイアンでは、装飾らしくものはなく、シンプルなデザインが特徴的でしたが、今回は明らかに異素材を思わせるデザインのバッジが装着されています。
このブラック系のドット模様のパーツは、樹脂の複合素材とカーボン素材が用いられていて、従来モデルより大幅に軽量化されています。
そして、ヘッド構造そのものもキャビティ構造を採用していて、慣性モーメントを大きく高める方向にシフトしています。
実際に、i200系はリニューアルのタブに慣性モーメントを上げてきていて、前作のi230アイアンと比べて4%もアップ(3%深く、1%低く)しています。
ミスに強くなっていますので、飛距離や弾道ブレが抑えられます。一方で、操作性については反対の関係にありますので、やや低下することを意味しています。
i240アイアンは中~上級者が使うことが想定されますので、特にi230アイアンの移行を検討されている方は踏まえておきたいポイントです。
ポイント③ ヘッドサイズ・ソール幅はi230と同じ
▼左がi240、右がi230
前作よりもやさしい方向にシフトしたとなると、顔つきも大きく変わりそうですが、ヘッドサイズ、ソール幅はi230から変わっていません。
ロフトが変わっていますので、構えた時のネック・フェースの見え方は当然異なりますが、サイズ感には違いがありませんので、ストロングになっただけの違いとなります。
なお、フェース面のスコアラインはi240アイアンの方が少なくなっています。
構えた瞬間に安心感を与えるフェース&溝設計を採用。アドレス時の緊張をやわらげ、プレーヤーの集中を助けることで、安定したショットを可能に。
引用:clubping.jp
メーカー説明によると、溝が少ない方が安心感が得られるとのことです。この辺りはゴルファーにより感じ方の差がありそうですが、デザイン要素が少ないと視覚的な情報量が少なくなるため、集中力が増す効果はありそうに思います。
ポイント④ i230アイアンとの違いを整理
改めて、i230アイアンとの違いを整理します。
- ヘッドサイズ・ソール幅は変わらない。
- ロフト角は7番で1.5°ストロングで、飛距離を出しやすい。
- 寛容性が上がり、真っすぐ飛ばしやすい。
- フェースのスコアラインが減って見た目はスッキリ。
対象ゴルファーとしては、操作性とフィーリングを求める方はi230アイアン、飛距離性能とミスに対する強さが欲しい方はi240アイアンということになります。

i240アイアンのUSモデルと日本モデルの違いを比較
主要スペックの比較
まずアイアンは番手の種類が異なることがあり、違いがある場合はUSモデルの方が充実していることが多いです。
ただ、i240アイアンに関しては、USモデルと日本モデルで違いは無く、どちらも3~9番、PW、UWの9種類となっています。ちなみにこれはi230アイアンとも同じです。
次にスペックに関してですが、USモデルではロフト角が標準、パワースペック、レトロスペックの3種類用意されていまして、日本モデルはUSモデルのパワースペックと同じ値となっています。
一見、バンス角のスペック表記に違いがありますが、上記のUSモデルのロフトの違いの分を反映すると一致しますので、バンスの付け方に差異は無いと見て良いでしょう。
シャフトの比較
USモデルと日本モデルで、公式サイトで紹介されているシャフトのラインナップに違いがあります。
<日本モデル>
- ALTA J CB BLUE
- PING TOUR 2.0 CHROME I
- AWT 3.0 LITE
- N.S.PRO 850/950GH neo
- N.S.PRO MODUS3 TOUR105/115
- DG EX TOUR ISSUE
<USモデル>
- PING ALTA CB Blue
- AWT 3.0 LITE
- N.S.PRO MODUS3 TOUR105/115
- KBS Tour
- True Temper Dynamic Gold
- True Temper Dynamic Gold 105/120
- True Temper Dynamic Gold Mid 100/115
- True Temper Elevate MPH 95
- UST Recoil Dart
レフティーモデルの有無
レフティーモデルについては、USモデルの方が充実しているケースが多く見受けられます。
ただ、i240アイアンに関しては、USモデルと日本モデルのどちらもレフトハンドの提供があります。
i240アイアンの日本モデル・USモデルの価格・購入方法・発売日
i240アイアンの発売日は、2025年9月4日です。
市場価格については、6~9、Pの6本セット、シャフトはNSプロ MODUS3 ツアー105で調査しました。
日本モデルはamazonや楽天で購入することができ159,500円から出品されています。
USモデルはフェアウェイゴルフUSAにて取り扱われていますが、価格はまだ未掲載でした。
USモデルを購入する場合、フェアウェイゴルフUSAは、直接、メーカーから仕入れていて日本国内での実績も長く、知名度もありオススメです。
※フェアウェイゴルフUSAのメーカーからの直接仕入れについての説明
i240アイアンの外観
i240アイアンのスペック
日本モデル
番手 | ロフト角 | ライ角 | バンス角 | 長さ |
---|---|---|---|---|
3I | 19° | 59° | 5° | 39 |
4I | 22° | 59.8° | 5.5° | 38.5 |
5I | 25° | 60.5° | 6° | 38 |
6I | 28° | 61.3° | 6.5° | 37.5 |
7I | 31.5° | 62° | 7.5° | 37 |
8I | 35.5° | 62.8° | 8.5° | 36.5 |
9I | 40° | 63.5° | 10.5° | 36 |
PW | 44.5° | 64.1° | 12.5° | 35.5 |
UW | 49.5° | 64.1° | 12.5° | 35.5 |
USモデル
番手 | 長さ | ロフト角 | ロフト角 (パワー) |
ロフト角 (レトロ) |
ライ角 | オフセット | バンス角 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
3番 | 39″ | 19.0° | 19.0° | 21.0° | 59.0° | 0.20″ | 5.0° |
4番 | 38.5″ | 22.5° | 22.0° | 24.5° | 59.8° | 0.17″ | 6.0° |
5番 | 38″ | 26.0° | 25.0° | 28.0° | 60.5° | 0.14″ | 7.0° |
6番 | 37.5″ | 29.5° | 28.0° | 31.5° | 61.3° | 0.12″ | 8.0° |
7番 | 37″ | 33.0° | 31.5° | 35.0° | 62.0° | 0.09″ | 9.0° |
8番 | 36.5″ | 37.0° | 35.5° | 39.0° | 62.8° | 0.07″ | 10.0° |
9番 | 36″ | 41.0° | 40.0° | 43.0° | 63.5° | 0.05″ | 11.5° |
PW | 35.5″ | 45.0° | 44.5° | 47.0° | 64.1° | 0.03″ | 13.0° |
UW | 35.5″ | 50.0° | 49.5° | 52.0° | 64.1° | 0.02″ | 13.0° |