USモデルのゴルフクラブは、日本モデルより安く販売されていることが多いため、購入を検討したことがある方も多いと思います。
実際の購入に際しては、日本モデルとUSモデルで異なる点が幾つかありますので、予め把握しておくことが重要です。
本記事では、USモデルと日本モデルの違いについて、購入前に知っておくべき5点を解説します。
①番手・スペックが、USモデルの方が多い
USモデルと日本モデルでは、番手やスペックの種類に違いがあることが良くあります。基本的にUSモデルの方が多いため、日本では手に入らない番手やスペックがあるのがUSモデルの大きな魅力の一つです。
- ドライバーのロフト角
- フェアウェイウッド・ハイブリッド・アイアンの上位・下位番手
当記事執筆時点でのテーラーメイドの最新モデルで見てみましょう。
▼テーラーメイド 300miniドライバー
モデル | USモデル | 日本モデル |
---|---|---|
11.5° | 〇 | 〇 |
13.5° | 〇 | - |
300miniドライバーは、日本モデルでは11.5°のみですが、USモデルでは13.5°もあります。13.5°のウッドはとても貴重ですので、2番ウッドが欲しい方には貴重なスペックです。
▼テーラーメイド SIM2 MAXフェアウェイウッド
モデル | ロフト角 | USモデル | 日本モデル |
---|---|---|---|
3番 | 15° | 〇 | 〇 |
3HL番 | 16.5° | 〇 | - |
5番 | 18° | 〇 | 〇 |
7番 | 21° | 〇 | 〇 |
9番 | 24° | 〇 | - |
番手の種類で最も差が見られるのがフェアウェイウッドです。上記のSIM2 MAXフェアウェイウッドでは、3番と4番の間の番手、そして、ロフト角24°の9番があります。
前作のSIM MAXフェアウェイウッドでは、ROCKET3というロフト角14°の番手もありました。
フェアウェイウッドを細かく用意したい方や、下位番手を揃えてロングアイアンを減らしたいという方には、とても魅力的な番手を揃えることができます。
▼テーラーメイド SIM2 MAXアイアン
モデル | USモデル | 日本モデル |
---|---|---|
4番 | 〇 | - |
5番 | 〇 | 〇 |
6番 | 〇 | 〇 |
7番 | 〇 | 〇 |
8番 | 〇 | 〇 |
9番 | 〇 | 〇 |
PW | 〇 | 〇 |
AW | 〇 | 〇 |
SW | 〇 | 〇 |
LW | 〇 | - |
SIM2 MAXアイアンでは、日本モデルの場合5~9番・P・A・Sの8種類の番手があります。一方、USモデルの場合、5~Sに加えて、4番とLWがあります。
もう一個上、もう一個下の番手やスペックがあればと感じた方は、USモデルで探してみると、特にフェアウェイウッドとアイアンは日本未発売のものが見つかる可能性があります。
②同じフレックスでも、USモデルの方が硬い
USモデルと日本モデルで最も異なる点として注意したいのは、シャフトのフレックスです。
フレックスとは、シャフトの硬さを示すスペックで、S(スティフ:硬い)、R(レギュラー)、L(レディース)など、アルファベットで表されます。
ここで重要なのは、SやRには測定方法・基準値など、統一的に定まったものがなく、メーカーが独自に定めているという点です。
さらに、USモデルと日本モデルでは、同じフレックスでもUSモデルの方が硬く、大凡、1段階(1スペック)ずれていると言われています。
USモデルを購入しようという方は、恐らくSスペックあたりを使われている方が多いと思います。その場合、USモデルではRスペックを選択されると程よいということになります。
③シャフトの種類が違う
USモデルと日本モデルでは、同じメーカー・同じモデルでも、装着されているシャフトの種類が異なっていることが大半です。
当記事執筆時点での主だったモデルで見てみましょう。
▼大手メーカーの主要モデルでの標準シャフトの違い
クラブ | USモデル | 日本モデル |
---|---|---|
SIM2 MAX | FUJIKURA VENTUS BLUE | TENSEI BLUE TM50 |
EPIC SPEED | PROJECT X CYPHER 40 GRAPHITE | Diamana 50 for Callaway |
G425 MAX | Alta CB 55 Slate | ALTA J CB SLATE |
上記の表には、テーラーメイド、キャロウェイ、PINGの人気モデルを取り上げています。USモデルと日本モデルでは、標準シャフトとして異なるものが採用されているのがお分かりいただけると思います。
同じヘッドを選んでも、同じシャフトでは無いケースが大半です。逆に言えば、日本モデルのシャフトが合わないという方にとっては、選択肢が広がります。
シャフトの違いに注意が必要とも言えますが、敢えて海外で多用されているシャフトを狙って購入することもでき、実際、USモデルのシャフトに魅力を感じて購入される方も少なくありません。
④装着ウェイトの重さが違う
ヘッド形状や搭載されているテクノロジーは、殆ど全てのモデルで同じです。しかし、ウェイトについては、USモデルと日本モデルで重量が異なることがあります。
例えば、キャロウェイのモデルでは、ソール後方にスライダー式のウェイトが装着されていますが、この重量がUSモデルと日本モデルで異なっています。
▼キャロウェイ EPIC MAX・EPIC MAX LSドライバーのウェイト重量
クラブ | USモデル | 日本モデル |
---|---|---|
EPIC MAX | 16g | 12g |
EPIC MAX LS | 13g | 9g |
欧米とアジアでは、ゴルファーの体格や体力に違いがありますので、恐らくこの点に対処すべく、クラブ重量や重心設計の最適化の為、ウェイト重量が変えられているとものと思います。
ヘッドの重さは振りやすさに大きく影響しますので、ウェイト、特に外部から脱着可能なウェイトがあるモデルについては、重量を確認することをオススメします。
重量データが公式HPで開示されていないケースもありますので、その場合は、小売店に質問してみるのも有効な手段です。
⑤スペックが異なる
ゴルフクラブには、ロフト角、ライ角など、ヘッドの特徴を示す基本的なスペックがあります。同じモデルでも、USモデルと日本もでるで主要なスペックに違いがある場合があります。
▼ピン G425 MAXドライバー
モデル | USモデル | 日本モデル |
---|---|---|
ロフト角 | 9・10.5・12 | 9・10.5・12 |
ライ角 | 59.5° | 58.5° |
まとめ
USモデルと日本モデルの違いについて、5つの点を例を挙げながら解説しました。
メリットとしては、価格が安いこと、番手やスペックの選択肢が多いことが挙げられます。注意しておきたい点としては、シャフトの種類が異なること、そして、スペックの感覚が違うことが挙げられます。
違いは、しっかり把握していれば、それがUSモデルを選ぶ理由・メリットにもなり得ますし、何より安く購入できるのは最大のメリットです。
USモデルと日本モデルの違いを把握した上で、上手にゴルフクラブを揃えましょう。